私は迷いの中にいる

毎日眠気しかない謎の深海魚の一言日記

コミュニティは輪廻する…JαSSΤ nαnο vοl.1

JaSST nano vol.1 聴講しました

JaSSTというテストのなんやかんやをなんやかんやするシンポジウム?みたいのがあるのですが(適当すぎるのでぐぐってください)
それのすごく小さい版というか、気軽に参加してほしい的なコンセプトの何かを聴いてきました。
中身は様々な方が様々なテーマでLT(ライトニングトーク。ものすごい短いプレゼン?お話みたいな)ことを次々お話していくみたいな感じでした。
募集はconpassという勉強会の情報サイトみたいなところで参加は無料です(聞く方も喋る方も)
オンラインでZoomを使った開催(後述します)
6/15の19:00~開催。1ヵ月に1度ずつ開催したいようです。

開始~ご挨拶まで

最初、Zoomの普通のミーティング(相互やり取りできるようなあれ)で開始しましたが、参加人数の関係で途中からウェビナー(基本的に参加者は聴く専用でマイク・カメラともにミュート。ホストがマイクなどコントロールしていく形)になりました。
人数は200人くらいきていました。
最初に西さん(JSTQB 運営委員会 委員長というかその他色々ソフトウェア業界に多大な貢献をされている方)がご挨拶していました。
挨拶から伝わってきたのはただ一つ「気軽に参加・発表できる場を用意したかったので気軽に参加してください」でした。
ここで言う気軽は「他のJaSSTがちょっと敷居が高いと感じる人に対して」の「気軽」です。敷居を下げたい感がひしひしと。
ついったも盛り上がっていたと思います(全く見てないので想像で言ってます(えー
ほどなくしてLT開始。9人の方がそれぞれ5分~15分くらいで喋っておられました。
コンセプト的に初めて人前で発表される方が殆どでした。ぱちぱち

LTの様子

ちょっと色々しながら見ていたのでちゃんと見られていたわけではないのですが、覚えてる限りで。

1.リモートワークでも伝わりやすいはじめてのバグ票作成

かわくみさんの発表で、リモートワークでバグの再現手順伝えるときは動画とか使うと解りやすいよーという内容。
確かに文だけより伝わりやすい!
これを見てて思ったのが動画の録画方法の思い付き方がみんなそれぞれなんだなーということ。
画面操作キャプがデフォの人もいれば、他の機器を使って録画する人もいたりとか。。
iOSの画面操作録画こんど使ってみよう。

2."映え"を評価する~UXテストの取り組みなの

HOLLYさんのUXテストについての提案。弁当うまそうだった。
直感的な印象を拾う方法の確立。
プロダクションリアクションカード(単語を選ぶみたいな何か、)
とインプレッションテスト(いいね!の数で並び替える何か)
の組み合わせ。
印象×いいねで「どんなふうに感じるか」の定量化を行えると。。なるほど~
(この発表の最中サブリミナルのようにJaSST関西の宣伝が織り込まれるのが印象的でした)

3.QA素人がゼロからQA組織を立ち上げるの

石橋さんのQA立ち上げ話。この話を含めて今回は3個QA立ち上げ話がありました。
この話の印象的だったところは、QA?独立テスト?
というか、ともかくエンジニア以外に品質的な何かをすることを必要と考えていない組織上層部に対して
全部対案を示して結果的に採用するところまでもっていったところです。
この「必要性を分からない人に対して対案を示して説得する」てすごい大変だと思ったので・・
参考になった人多いのではないでしょうか。
・テスターを雇うとエンジニアがテストしない>専門的な視点を入れることでテスター任せではなくてエンジニアの成長支援として今までカバーできなかったリスクをマネージできるよ
・開発とテストが分かれると開発速度が低下する>今はアジャイルやDevOpsがあるよ!
(うろなので違っていたらすみません)
このへんは参考になるとともに「求められていないテスト像」も浮き彫りになっているあたりが面白かったです。

4.TOEIC500点未満だった私がアメリカに赴任してQA組織を立ち上げたの

ひでちんさんのアメリカでのQA立ち上げ話。
ネガティブな言い回しは習う英語ではなかなかないので
実地で覚える的な話はほえーーーでした。
現地英語ってむずいというか、自然な言い回しってなかなか
現地にいかないとわからねーんじゃないかなーと海外いったことないのでおもいますまる。
あとは採用後の基本的なすり合わせの話とか。。
リリース基準やドキュメントの準備のお話など、QA立ち上げと言わずともチームやプロジェクト開始時のヒントになるのではないでしょうか?
(私は少なくともそういう感じのヒントとして受け止めました)

5.テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの

もがねさんのお話。テストの7原則を恋愛になぞらえてお話するLT。
もがねさん多分教育うまいんじゃないかなと話聞いてて思いました。
テストの話ってマニアックでうへーになりがちなので、身近な例えを使用して新しく入られた方に寄り添う姿が想像できました。
あとはスライドがおしゃれでした。初めてのLTとは思えないくらい。
内容面白かったのですが語彙が足りない。
お話のテンポがすごかったので文にしてしまうと陳腐になるのです。スライドを見るより実際に聞いた方がよい系のお話でした。

6.10年選手なプロダクトの品質向上に挑むの

renさんのお話。QAになられてまだ日が浅い方だったかと。
この話は課題に少しづつ立ち向かってく感がちょっと状況かぶるとこあって好感もてました。
そう、バラバラ辛いんですよね、、バラバラ。。
テスト設計のやり方、テスト分析のやり方、テスト管理ツール
なんでバラバラだと辛いのか?どの品質をめざすかがぶれちゃうから。
テスト項目の大中小止めて粒度そろえるはどこかで読んだ気もします。SHIFTさん本か、あるいは、、うーん?
あと情報更新とまっていた検証テンプレート整備<ここ感動しました。
そう、何かを作っても更新が止まってしまうのはだみなんですよね、、
renさんの取り組みを応援しつつ自分もがんばろーと思えました。

7.テストケースって何なの?

やまずんさんのLT。テストケース、、なんなんですかね。
確かに本によってバラバラですし人によってもバラバラ。
ですがテストレベルと同様、関係者で合意を取る話なのかもしれません。
そしてテストレベルと同様、同じ言葉で会社によって粒度がバラってるのでローコンテクストな感じだと「はー?」になるのかもですね。
テストに関わる業界って歴史が(ソフトウェア業界全体に対して相対的に)浅いにも関わらずローコンの極みなのでこれ系の
XXってなんなん?系が日常的に繰り広げられてますね(言い過ぎ
個人的にツボだったのは「テストケースの作られた背景」の中で「嬉しさ」があったところですね。
あと司会の方が「尖ったタイトル」と言っていたのに笑いました。

8.行ったことない新興国で触ったことないプロダクトのQAを2週間で立ち上げたの

とくさんのLT。行ったことない新興国でのQA立ち上げ話。
何を保証したいか理解するには見た範囲をQAと思って3日間練り歩く<これ良かったです。まずはプロダクト理解からですもんね。。
あとは現場・現実・現物・現象で
「おお、、これがすくぼに書いてあった!現地現物!!!」と感動しました。
とくさんの話が端的にQA?に求められる「なんでもありの柔軟感」を示しているような気がしましたね。。
もし求められてなかったらすみません。。

9.テストケースを作ってもらうときに気を付けていたことをお話するの

ぞのさんのLT。テスト分析と設計を分担するときの話かな?と思いました。

読みにくい仕様書(あるいはテストベース)からテストを作れなかった理由の
・テストベースを分析してテスト条件を導きだせない
・テスト条件は導けているが、適切なテスト技法が使えていない
・テスト技法は使えるが、優先度が想定と異なる
これを言葉にできてるのがすごいかな。。なんとなく。

テスト設計を演習問題に見立てて
・テスト分析は前提条件を整理して、問題を出題する
・テスト設計は前提条件に従い、問題を解く
・テスト実装は回答には求められない、細かいところを詰めていく
この説明分かりやすいし実践的だなーと。これがきれいにできると
分析・設計・実装を分担できるんですよね。
あとこれJSTQB FLを今勉強している人なんかは聴くと良かった話かもです。この3つの区分け絶対最初分かりにくいので・・

かんそー

聴いてよかった(こなみ)というのはもちろんなのですが、LTの方々の話はおいといて、場についての話をします。
推測ですが、このJaSST nanoが開催されたのは、コミュニティの衰退を危惧していたのではないかなと(ここでタイトルにつなぐ)
コロナ禍に入り早1年以上、色々なカンファレンスや勉強会がオンラインで開催されているんですが
なんですかね、凄い学ぶ人と今これからまさに学ぶ人の間に結構な心理的?距離が開いてしまって
新しく入る人がなかなかいない、、というところがあったのではないかと、、そうでもないかな?
新しく入る人が少なくなり、残る人だけで続けていくだとどんなコミュニティも大体衰退するので
それを危惧する意味で入るハードルを下げることをめっちゃメインに置いて、JaSST nanoを開催したのかなと。。
実際発表された方も聞いていた方も、初めてだよーの方が多く(勘です(えー 
それでいて皆満足気で、まさに目的に適った会になったのではないでしょうか、、どこ目線なんだろうこれ。
色々な方が入りやすく挑戦しやすい場というのはあるに越したことはないので、末永く続いていくといいですね。ねますやや