私は迷いの中にいる

毎日眠気しかない謎の深海魚の一言日記

テスコン'20 OPENの予選を聞いた

テスコンとは?

指定のテストベースに対するテスト設計を行い、その優劣を競う大会。
#テスト実施の大会ではなく、テストを作ることに対する大会

詳細↓
ASTER-テスト設計コンテスト

概要

どんな感じで開催されたか

・今回は完全にオンライン開催だったのでzoomのウェビナー形式で

観戦でした。(例年はオフライン開催の模様)

・予選出場チームが10チームだったのですが、大まかに2つのZoomミーティングルーム(A、B)に分かれて5チームずつ並行でプレゼンをしていくという形式。

・1チームあたりプレゼンの時間は15分で、その後に質疑応答タイムが少し、合計30分といった感じでした。

A,Bどちらを観戦していたか

・私は基本的に「B」の方を観戦していました。両方観たかった感はあります。

その他

ウェビナー形式のZoomミーティングに今回初めて参加したのですが、他視聴者の画像は見えず、拍手などのコントロールも表示されないのですね。。。
(もし表示する方法あったら知りたいです)

ミュートなどのコントロールは開催側に委ねられていました。

発表者から概ね話す形式だと、この方式の方が良いのでしょうね。

気をつけなければーと思ったのは、開催側とのやりとりのチャンネルは開催側が指定したものに従うことですかね。(質疑応答など)

(自分は考えが至らずチャットで質問してしまった)

感想

全体

・感動した(???)
・テストの上流からの分析方法→テストベースに落とし込むまでがこんなに考え方が沢山あるのだなというあたりを成果物という形で見られるのが斬新
・同じテストベースなのに全く違う世界線を繰り広げるプレゼンがすごい
・成果物が未完成だろうがなんだろうがプレゼンを言語化する力がすごい
言語化はすごい(錯乱)
・要求分析→テスト設計で要求とテストの繋がりが気になることがよくあった
・何はともあれ根拠を整頓してテストを設計するというのは尊い(???)
・みんな技法よく勉強しているな感

観戦させていただいたチームごと

B中心です

さめさん

背景と状況を整理・分析からのテストスコープ決定(いじわるはしない)
ユーザマニュアルとテスト課題解決をベースにしたテスト設計はおおーと思いました。
(記憶違いだったらすごい申し訳ないです;;)
条件→テスト設計の繋がりを見比べたかったのでスライドをもう一度見たかったのですが叶わず;;
この、テストスコープの決定で「いじわるテストはしない」は概ねどのチームも共通していた印象です。
さめさんの発表で、テスコンでまず取り組むべきは
「状況の把握」「把握からの要求の洗い出し」「手段の選択」「手段を駆使してのモデル化」が必要なんだろうな、というのがわかりました(それを実施されていたので)
これを取っ掛かりがない状態から始めたのだったらすごいな、というのが感想です。

信頼貯金さん

マーカーを駆使してのプレゼンがすごい分かりやすかったです。
むしろ業務でこのプレゼンの仕方を真似したい。。
信頼さんはモデル化や技法をすごい沢山勉強されているのがよく分かりました。
欄外のコメントが面白くてずっと気になっていました。
要求の抽出の仕方は「業務」と「製品」で、私はずっと
「製品内の動きとユーザの使い方の話かな」と思っていましたが多分違います(えー)
暗黙的な要求を落とさないはうんうん、と思って聞いていました。
というか、要求分析はそうですね、暗黙的な要求も洗い出す活動ですね。
テストスコープが結構広かった印象がありました。
技法の数だけ切り口があったので、スコープと技法が絞られたらどうなるのかなをもう一度見て見たいかもです。

セクシーゴリラさん

要求→テストの説明がかなり丁寧な印象でした。
背景・目的を分析して全体像を出してそこから細かくしていく感じ・・
スコープを絞るのを「ペルソナ」を使って実施していました。
ここらへんから気づいたのですが「テストベース」が「テストを管理するもの」なので
分析で使われている言語がテストベースのことなのか実際テストする側のことなのか
言葉で結構混乱しました
(最初のさめさんの発表で何故テストの課題の話が出るんだっけと
思っていたのですが、テストベースがテスト管理ツールだからですよね、、)
自分が「要求分析からテストを導く」というイメージしてるものは
セクシーゴリラさんの発表が一番近かったです。
(全体的にJSTQBみがあった気がします)

おまけ

この3チーム目からAとB並行で聞いてみようかなと思って
並列でAを聞いていたのですが、Aのチームはダウンロードできる資料には現れないすごい世界線
これは聞いておくべきだったと後悔しました。むしろ再演して欲しいです(無理そう

ジョゼさん

資料がシンプル&馴染みのある感じで分かりやすかったです。
馴染みのあるというのは機能分析のところなのですが、ここもやっぱり
時間をかけて要求と機能分析のところを見比べたかった。
私は「要求」と「テストケース」の「繋がり」を見たかった節があります。
機能分析のところがほとんどテストケース一歩手前だったので
この機能分析がどこの要求から導き出されたのかとか・・
資料を見ながらこの記事を書いているのですが、「機能を把握すること」自体が要求分析なんですね。
要求分析の方法として「機能分析」と「コンセプト分析」が使われている。
コンセプト分析の「機能」×「テストタイプ」のメッシュが
テストの方法をモデル化するのに有効ぽいなーと思いました。
結構、要求の考え方の根底に「機能」がきているところがあったので
その機能を「誰がどんなふうに使いたいこと」を要求としているか、が次の決勝で
より明確になるのを楽しみにしています。

TQS46さん

資料が掲示されていなかったので絶対これはレアになってしまう、と思い聞きました。
楽しんでテスト設計をする、というのとペルソナを使った考え方、いじわる漢字
あとは品質特性と機能でマトリクスを組んで重み付けをしていたのが印象的でした。
(記憶違いがあったらすみません;;
品質特性って確かにテストのために組まれたものではないのですが
視点のヒント(いじわる漢字的な)の一旦として「それだけ」に依存するのでなければ
いいとは思うんですよね。。
あとは今一度その品質特性が「つまりどういうことだってばよ」に立ち戻るとか。
私は未だに品質特性全てを分かっているとは言いづらいですが
ぱっと綺麗にまとめられている言葉ほど、本当は何を表しているか分かりづらいことって
ありますよね。使いやすさとか・・
つまり?つまり?と細かく考えていく力がテスト設計では問われるんだろなと思います。
そして細かすぎたら大まかにこれは何なんだろう、に戻ったり・・・
プレゼンの資料が綺麗に作られていたので、TQSさんももう一度見たかったかな、、、

おわりに

テスコンてどんな感じなんだろう?とTwitterで呟いた時にどなたかが「甲子園のような感じ」とおっしゃっていましたが
本当にテストに対する熱意が伝わってくるイベントでした。
熱意がなければ、あんなに真剣にテストベースに向き合えるものかと…!
そして自分でもやってみたい気持ちが沸々と湧き上がりました。
テストベースがもう少し小規模で本名顔出し無しなら挑戦してみたいと思います。(細かいハードル感
でも、そんな条件など押しのけて頑張った今回の予選参加者全てに、惜しみない拍手を送りたいです。
お疲れ様でした&プレゼンを聞かせていただいて、ありがとうございました!